クラウドエンジニアって?仕事内容や年収は?

お役立ちコラム

監修者・竹村 直浩

会計事務所での経験を基にキャリアを開始。
約30年間にわたり、データベースマーケティング、金融、起業、BPO業務、新規事業立案に従事。
資金調達や財務管理にも精通し、現在は自ら代表を務める会社を経営しながら、経営管理や新規事業立案の業務委託も請け負う。

クラウド技術の進化とともに、企業のIT基盤はオンプレミスからクラウド環境へと急速に移行しています。その流れの中で「クラウドエンジニア」という職種が非常に注目を集めています。クラウドエンジニアはクラウドサービスの設計・構築・運用を担い、ビジネスやシステムの成長を支える重要な役割です。本記事では、クラウドエンジニアの具体的な仕事内容、必要なスキル、気になる年収水準などをわかりやすく解説します。

クラウドエンジニアの仕事内容とは

クラウドサービスを活用したインフラ基盤の構築から運用まで

クラウドエンジニアの業務は多岐にわたりますが、主に以下のようなフェーズに分かれます。

  • 設計・構築フェーズ:クラウドサービス(AWS・Azure・GCPなど)を使って、サーバー・ネットワーク・ストレージ・データベースなどを設計・構築します。オンプレミスからクラウド移行を行う場合は、既存システムの分析・構成検討も含まれます。
  • 運用・保守フェーズ:構築後のクラウド環境を安定稼働させるために、常時監視・障害対応・パフォーマンスチューニング・コスト最適化などを行います。さらにセキュリティ確保やアクセス制御、法令・ガイドライン対応も重要な業務となります。
  • 改善・運用効率化フェーズ(最近増加傾向):インフラの自動化(IaC:Infrastructure as Code)、コンテナ/サーバーレスの導入、クラウドネイティブ設計など新技術を取り入れ、運用効率化やコスト削減を推進します。

このように、クラウドエンジニアは「ただ動かすだけ」ではなく、クラウド特有の設計思想を理解し、変化するビジネスニーズに応えていく能力が求められます。


クラウドエンジニアに求められるスキルとキャリア像

技術力+専門性+コミュニケーション能力が鍵

クラウドエンジニアとして活躍するためには、以下のようなスキルや姿勢が必要です。

  • クラウドサービス(AWS・Azure・GCPなど)の理解:サービス種類、料金モデル、セキュリティ機能、リージョン・ゾーン構成など。
  • ネットワーク・サーバー・ストレージ・データベースなどインフラ全般の知識:クラウドであっても基盤技術の理解が不可欠です。
  • セキュリティ・コンプライアンス対応:アクセス管理、暗号化、監査証跡、BCP(事業継続計画)など。
  • コミュニケーション能力・企画力:要件ヒアリングをもとに設計提案を行ったり、他部門(開発・運用・セキュリティ部門など)と連携してプロジェクトを推進したりする場面が多くあります。

キャリアパスとしては、まず運用・保守フェーズで経験を積んだ後、設計・構築に移り、さらにクラウドアーキテクトやクラウドサービス責任者・マネージャーとしてキャリアアップする道が一般的です。


クラウドエンジニアの年収の実態と将来性

経験や専門分野、ポジションで年収に大きな差が出る職種

クラウドエンジニアの年収は、担当領域や経験年数、企業規模によってかなり幅があります。一般的な水準を以下の表にまとめます。

担当領域・経験レベル年収の目安補足説明
初級(運用・保守中心)約450〜550万円クラウド基盤の基礎運用や支援業務が中心。
中級(設計・構築経験あり)約600〜800万円クラウド環境構築、移行プロジェクトの経験が評価される。
上級(アーキテクト・マネージャー)約900万円以上専門領域+マネジメント・提案力を有し、1000万円超を目指すケースも。

近年、クラウド移行・DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の動きが活発化しており、クラウドエンジニアの需要が高まっています。そのため、スキル・実績を備えた人材は他のIT職種と比べても高めの報酬水準が期待できます。


クラウドエンジニアを目指すためのステップと年収アップのためのポイント

どのようにキャリアを積み、報酬を高めていくか

クラウドエンジニアとしてキャリアアップ・年収アップを目指すなら、以下のような方法がおすすめです。

  • クラウドプラットフォームの資格取得(例:AWS認定、Azure認定、GCP認定)でスキル証明を行う。
  • 設計・構築案件への参画経験を積むことで、単なる運用から上流工程までの領域へとキャリアを広げる。
  • コンテナ・サーバーレス・IaCなど新技術に触れ、自動化・効率化を推進できるスキルを身につける。
  • マネジメントやプロジェクトリード経験を積み、チームやプロジェクトを牽引できるポジションへと移行。

これらのステップを経て専門性を高めることで、単純なエンジニア職から「クラウドスペシャリスト」「クラウドアーキテクト」などの高報酬職へと昇華できます。


まとめ

クラウドエンジニアは、クラウドサービスを活用して企業のIT基盤を支える役割を担い、今やあらゆる業界でその存在感が高まっています。技術の進化と需給ギャップを背景に、経験・スキルを蓄えたエンジニアは高い年収を実現できる可能性があります。
もし、「クラウドエンジニアを目指したい」「どのようなポジションを狙えば年収が上がるか知りたい」といったご希望があれば、具体的な資格一覧や案件傾向もご紹介できます。いかがしますか?

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