ネットワークエンジニアの仕事内容とは?向いている人の特徴もわかりやすく解説

お役立ちコラム

監修者・竹村 直浩

会計事務所での経験を基にキャリアを開始。
約30年間にわたり、データベースマーケティング、金融、起業、BPO業務、新規事業立案に従事。
資金調達や財務管理にも精通し、現在は自ら代表を務める会社を経営しながら、経営管理や新規事業立案の業務委託も請け負う。

現代のビジネスはインターネットや社内ネットワークなしでは成り立ちません。その基盤を支えるのが「ネットワークエンジニア」です。通信インフラの設計から保守までを担う重要な職種であり、IT業界の中でも安定した需要があります。本記事では、ネットワークエンジニアの具体的な仕事内容や求められるスキル、そしてこの職業に向いている人の特徴をわかりやすく紹介します。

ネットワークエンジニアとは

ネットワークエンジニアとは、企業や組織が利用する通信ネットワーク(LAN・WAN・インターネット)の設計・構築・運用・保守を行う専門職です。パソコンやサーバー、クラウドサービスが安全かつ快適に通信できる環境を整えることが役割です。

主な役割

  • ネットワークの設計・構築(新規導入やリプレース対応)
  • 通信機器(ルーター・スイッチ・ファイアウォールなど)の設定
  • 障害発生時の原因調査と復旧対応
  • セキュリティ対策や運用改善

ネットワークエンジニアは、目立たないながらも企業のITインフラを支える“縁の下の力持ち”的な存在です。


ネットワークエンジニアの仕事内容

ネットワークエンジニアの業務は、大きく「設計」「構築」「運用・保守」の3段階に分かれます。

設計業務

企業の要件をもとに、ネットワークの構成や通信経路を設計します。セキュリティレベルや通信速度、コストなどを総合的に考慮する必要があります。

構築業務

設計した内容をもとに、ルーターやスイッチなどの機器を設定・接続します。作業後には通信テストを実施し、問題がないかを確認します。

運用・保守業務

ネットワークの安定稼働を維持するための監視やトラブル対応を行います。障害発生時には迅速な対応が求められるほか、定期的なメンテナンスも重要です。


ネットワークエンジニアの仕事の流れ

フェーズ内容求められるスキル
設計顧客の要望をヒアリングし最適なネットワークを設計提案力・論理的思考力
構築機器設定や配線作業を実施技術力・正確性
運用・保守トラブル監視・復旧対応判断力・スピード・忍耐力

このように、ネットワークエンジニアはプロジェクトの全工程に関わり、技術と責任の両面が求められる職種です。


ネットワークエンジニアに必要なスキル

ネットワークエンジニアには、専門知識と実務スキルの両方が求められます。

技術的スキル

  • TCP/IPなどネットワークの基本知識
  • ルーター・スイッチなどの機器設定スキル
  • OS(Linux・Windows Server)の基礎知識
  • セキュリティ対策に関する理解

ソフトスキル

  • 論理的な問題解決力
  • チームでのコミュニケーション能力
  • 継続的な学習意欲

技術の進化が早い分野のため、最新のトレンドを学び続ける姿勢が欠かせません。


ネットワークエンジニアに向いている人の特徴

ネットワークエンジニアは技術職でありながら、コミュニケーションや分析力も求められます。

向いている人の特徴

  • 物事を論理的に考えられる人
    ネットワークの不具合は原因が複雑に絡み合うことが多く、問題を整理して解決策を導く力が必要です。
  • 集中して作業に取り組める人
    設定やテストでは細かなミスが大きなトラブルにつながるため、集中力が求められます。
  • チームワークを大切にできる人
    システムエンジニアやサーバー担当者など他部門と連携して進める場面が多いため、協調性も重要です。

ネットワークエンジニアのキャリアパス

ネットワークエンジニアとして経験を積むと、さまざまなキャリアに発展できます。

キャリアステージ主な仕事内容キャリアの方向性
初級エンジニア運用・監視業務を担当実務経験を積みながら基礎を学ぶ
中級エンジニア設計・構築を担当専門分野に特化しスキルを磨く
上級エンジニア大規模ネットワーク設計・プロジェクト管理マネジメントやコンサルティングへ進む

また、セキュリティエンジニアやクラウドエンジニアなど、関連分野へのキャリアチェンジも可能です。


ネットワークエンジニアに役立つ資格

資格はスキルの証明となり、転職や昇進時に有利に働きます。

  • CCNA(Cisco Certified Network Associate)
    ネットワークの基礎を学ぶ代表的な資格。初心者にもおすすめです。
  • CompTIA Network+
    ベンダーに依存しない汎用的なネットワーク知識を証明できます。
  • CCNP(Cisco Certified Network Professional)
    より高度な設計・構築スキルを証明する資格で、実務経験者向けです。

まとめ

ネットワークエンジニアは、企業の通信インフラを支える重要な職種です。設計から保守まで幅広い業務を担当し、安定した需要があります。
論理的思考や集中力があり、IT分野に興味のある人にとって魅力的なキャリアパスといえるでしょう。

将来的には、セキュリティやクラウド領域などへのステップアップも期待できる職種です。今からスキルを磨いておくことで、長く活躍できる技術者を目指せます。

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