60代でエンジニア求人に応募することは可能?

お役立ちコラム

監修者・竹村 直浩

会計事務所での経験を基にキャリアを開始。
約30年間にわたり、データベースマーケティング、金融、起業、BPO業務、新規事業立案に従事。
資金調達や財務管理にも精通し、現在は自ら代表を務める会社を経営しながら、経営管理や新規事業立案の業務委託も請け負う。

定年後の再就職やセカンドキャリアとして、60代でエンジニアとして働きたいと考える人が増えています。しかし「年齢的に厳しいのでは?」という不安を抱く方も少なくありません。本記事では、60代エンジニアが求人に応募できる可能性や、実際の採用状況、求められるスキルや働き方の工夫について詳しく解説します。

60代でもエンジニアとして働くことは可能か?

結論から言えば、60代でもエンジニアとして働くことは十分に可能です。IT業界では慢性的な人材不足が続いており、経験豊富なベテランエンジニアに対するニーズも高まっています。

とくに以下のような背景が追い風となっています。

  • 長年の実務経験やマネジメントスキルが重宝されている
  • インフラ、運用、保守など継続的な需要のある分野がある
  • フルタイムではなく、週3日やリモート勤務といった柔軟な働き方が浸透している

また、企業側も「技術力があるなら年齢は関係ない」と考える傾向が強まっており、年齢を理由に門前払いされるケースは徐々に減少しています。


60代エンジニアに求められるスキルと強み

60代エンジニアが採用されるためには、年齢に加えて「即戦力であること」「周囲と協調できること」が評価のポイントになります。若手にはない経験値や信頼感を活かすことが重要です。

主に求められるのは以下のようなスキルです。

  • サーバー・ネットワークの構築や保守経験
  • Java、C、VBなどレガシー技術の知見
  • 設計書やマニュアル作成能力
  • 若手エンジニアの育成スキルやマネジメント経験

以下に、60代エンジニアに評価されやすいスキルと活用分野をまとめました。

スキル・経験活用分野採用ニーズ
インフラ構築・保守中小企業のシステム管理安定した技術力が必要
レガシーシステムの保守製造・金融業界など長年の知識が生きる
プロジェクトマネジメントチーム統率・進捗管理経験者が歓迎される

若手に比べてスピード感で劣る点はあっても、ドキュメント力やトラブル対応力など、実務的な強みでカバーすることが可能です。


60代エンジニアに合った働き方

60代以降では、フルタイムでの勤務が体力的に厳しいという声もあります。そのため、働き方の選択肢を広げることが、就業機会を広げるカギになります。

以下は、実際に採用されやすい働き方の例です。

  • 週2〜3日のパートタイム勤務
  • フルリモートやハイブリッド勤務
  • プロジェクト単位のスポット参画
  • 技術顧問やアドバイザーとしての業務委託

近年はシニア世代をターゲットとしたエージェントも登場しており、これらを活用することでミスマッチの少ない求人に出会いやすくなります。

また、以下のような点を意識することで、企業側に好印象を与えることができます。

  • 最新技術への興味・学習意欲を示す
  • 健康面での自己管理ができていることを伝える
  • 長期就業の意思を明確に伝える

年齢だけで敬遠されないよう、前向きな姿勢を積極的にアピールすることが大切です。


60代エンジニアが活躍するためのポイント

60代で再就職・転職を成功させるには、自分自身の棚卸しと市場ニーズの理解が不可欠です。自分の技術がどの分野で必要とされているかを見極めることが、成功への近道となります。

以下に、活躍を継続するための具体的なポイントをまとめます。

  • これまでの職歴や経験を整理し、強みを明確化する
  • 継続的に学び、最新トレンドにも触れておく
  • 求人情報を定期的にチェックし、複数応募を検討する
  • 書類や面接では「年齢より経験の価値」を伝える

シニア世代でも積極的に新しい環境に飛び込む姿勢が、採用側に安心感を与える要素になります。

以下は、60代エンジニアにおすすめの求人探しの方法です。

方法特徴
専門エージェントシニア層に特化した案件紹介
フリーランスサイトスポット案件やリモート案件が豊富
ハローワーク・求人媒体地域密着型の案件が多い

「もう60代だから」とあきらめるのではなく、強みと経験を活かして自分らしい働き方を実現していきましょう。


まとめ

60代でのエンジニア転職・就業は、決して夢物語ではありません。むしろ、豊富な経験や業界知識を活かして、若手とは違った形で価値を提供できる世代でもあります。

高齢化社会が進む中で、企業も柔軟な働き方や多様な人材活用を模索しており、シニア層にも大きな可能性が広がっています。

年齢をハンデと捉えるのではなく、「武器」として活用し、次のステージへと踏み出してみてください。

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