半導体エンジニアって?仕事内容や向いている人の特徴とは?

機電・半導体エンジニア

監修者・竹村 直浩

会計事務所での経験を基にキャリアを開始。
約30年間にわたり、データベースマーケティング、金融、起業、BPO業務、新規事業立案に従事。
資金調達や財務管理にも精通し、現在は自ら代表を務める会社を経営しながら、経営管理や新規事業立案の業務委託も請け負う。

スマートフォンから自動車、家電まで、私たちの生活に欠かせない「半導体」。この重要な部品の開発・製造を支えるのが、半導体エンジニアです。本記事では、半導体エンジニアの具体的な仕事内容や求められるスキル、どのような人がこの仕事に向いているかを解説します。

半導体エンジニアとはどんな職種か

電子機器の心臓部を支える技術職

半導体エンジニアとは、半導体デバイス(ICチップやトランジスタなど)の設計、製造、評価、メンテナンスに携わる技術者を指します。製品開発の各工程において専門的な知識と技術を活用し、電気的な性能や製造効率の向上を図ります。

活躍の場は幅広く、以下のような分野があります。

  • スマートフォンやPCなどの電子機器
  • 自動車の電装部品(ADAS、EV制御装置など)
  • 医療機器や産業用ロボット
  • 通信インフラ(5G基地局など)

また、企業によっては製品開発だけでなく、設備保守やプロセス開発などにも関与します。


半導体エンジニアの主な仕事内容

業務は「設計」「製造」「評価」に大別される

半導体エンジニアの仕事は、担当する工程によって役割が異なります。以下に主な仕事内容をまとめました。

分野業務内容
設計回路設計、レイアウト設計、シミュレーション
製造クリーンルームでの加工処理(フォトリソ、エッチング、成膜など)
評価電気特性の測定、不良解析、信頼性試験

それぞれの工程で求められるスキルは異なりますが、共通して「論理的思考力」と「正確性」が求められます。最新技術や海外トレンドにも常にアンテナを張る必要があります。


半導体エンジニアに求められるスキルとは

技術力とチーム連携のバランスが重要

半導体エンジニアとして活躍するには、次のようなスキルや知識が必要です。

  • 理系の基礎知識(物理、化学、電気電子工学など)
  • CADやEDAツールの操作スキル(回路図・レイアウト設計)
  • 論理的な問題解決力(不具合の原因を分析する力)
  • 英語リテラシー(海外資料の読解・メール対応など)
  • 品質管理や安全衛生への意識

また、製造現場では交替勤務がある場合もあり、体力やストレス耐性も重要な要素になります。


半導体エンジニアに向いている人の特徴とは

性格的な適性と志向をチェックしよう

半導体エンジニアに向いている人の特徴を、以下のようにまとめました。

  • 細かい作業に集中できる
  • 数字やデータに強い
  • モノづくりへの興味が強い
  • チームで協力して仕事を進めるのが得意
  • トラブル発生時に冷静に対応できる

一方で、変化が激しい業界のため、常に学び続ける姿勢がないと対応が難しい側面もあります。

以下の表に適性を整理しました。

特性内容
忍耐力根気よく試験や分析を繰り返せる人
探求心技術の進化に対応し続ける姿勢
柔軟性複数の工程やトラブルに柔軟に対応できる

今後の半導体エンジニアの将来性

成長産業であり、長期的なキャリア形成も可能

半導体は今後も需要が拡大し続ける分野であり、5G・AI・IoT・EVといった分野の発展に伴って、半導体エンジニアの役割はますます重要になります。

  • 海外メーカーとの競争を勝ち抜くための人材強化
  • 国内製造回帰による新工場の建設・人材募集増加
  • 最先端技術(3D積層、EUV露光など)への対応

これらのトレンドから見ても、半導体エンジニアの将来性は非常に高く、若手からベテランまで活躍の場があります。


まとめ

半導体エンジニアは、現代の技術社会を支える極めて重要な職種です。仕事内容は多岐にわたり、精密さと論理性、そして協調性が求められます。理系分野に関心があり、モノづくりに情熱を持つ方にとっては、やりがいのあるキャリアパスと言えるでしょう。
技術の進化とともに、自らも成長し続けられる半導体エンジニアは、今後ますます注目される職業の一つです。

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